XK

このカメラについて

 日本ではX-1という名前で発売されたカメラの輸出版です。プロ用カメラという位置づけで発売されたようで、ファインダーが交換式となっている上、シャッタースピードが最速1/2000秒となっています。作りも操作感も高級感がありますが、やや重くて大きいところが評価の別れるところではないでしょうか。写真のカメラにはAEファインダーという、絞り優先AEの使えるファインダーがついています。
 「Minoltaのページ」で書いたとおり、Minoltaのカメラは元々、Exaktaマウントのレンズを使うために調達されたものなのですが、このカメラに限ってはその目的に使用することができません。というのは、このカメラがファインダー交換式であるため、自動露出はファインダーにより制御されます。このとき絞り値(開放値)はレンズの絞り環についている爪から直接ファインダーに伝わるため、ミノルタマウントのレンズでないと絞り優先AEが正確に働かないのです。私は、このカメラを入手してからこのことに気づいたのですが、まあミノルタマウントのレンズもそこそこあることだし、専用ボディがあってもいいかと思っています。

このカメラの使い方

 このカメラは操作する上でいくつか特徴がありますので、それらについて書いてみたいと思います。

●電源スイッチ
 まず電源スイッチですが、カメラ本体には付いていません。ファインダー側に付いています。普通のカメラは、電源を入れてないとレリーズできないか、電源スイッチ自体がないことがほとんどですが、このカメラの場合約18秒間シャッターが開きっぱなしになります。当然そのコマは真っ白(ネガなら真っ黒)になり、両側のコマにも影響を与えます。メインスイッチがONになっていなくても、セルフタイマーレバー横の縦長ボタンを押しながらレリーズすれば正常に撮影できるようにはなっていますが、あくまで緊急用であり、メインスイッチを入れてないことを忘れていたらどうしようもありません。ここは注意が必要な点です。


●アイピースシャッター
 私の知る限り、アイピースシャッターの開閉はレバー式が主流なのですが、このカメラはダイヤル式になっています。接眼部の出っ張りと巻き上げレバーに挟まれた位置にある小さいダイヤルを3/4回転させなければならないため、撮影の中でこの操作をするのはかなり面倒です。
●ファインダー着脱
 上述の通り、このカメラはファインダーが交換式になっています。絞り優先の他、マニュアルやウエストレベルのファインダーが用意されていたようです。ファインダーの取り外しは、本体背面の巻き戻しレバー下にあるボタンを押しながら、ファインダーを持ち上げるだけです。スクリーンも交換できるようになっていますが、ここでは触れません。
 次に取付ですが、ここではAEファインダーの取り付け方だけを書きます。他のファインダーを持っていないからです(^_^;。
 まず、正面下の弧の部分にあるレバーを、向かって左から右へスライドさせます。すると、かちっと手応えがあって、固定されます。そうしたら、本体の着脱ボタンを押しながら、ファインダーをまっすぐ本体にセットします。うまくいけば、ぱちんと音がして先ほどスライドさせたレバーが反対側に戻り、セット完了となります。このレバーはレンズの絞りをファインダーに伝えるためのもので、ニコンのカニ爪付きレンズとボディの関係と同じと思います(ニコンについてはよく知りませんので、詳細は書きません)。
 さて、無事ファインダーが取り付けられたら、シャッターダイヤルをぐりぐり回して、本体側との連結を行ないます。これで完了です。
●露出補正
 このカメラは無段階で±2段の露出補正ができますが、その操作方法は普通のカメラ(ダイヤル式)とは違い、レバー方式です。シャッターダイヤルの下に出ているレバーを押し込みながら、時計方向に回すとマイナス、反時計方向に回すとプラス補正になります。放すと真ん中に戻ります。その補正量は、シャッター速度の変化を見ながら決めることになりますので、正確な補正量は望めません。また、手持ちでこのレバーを操作しながらレリーズするのはかなり無理があります。(想像ですが、モータードライブ仕様の場合は特に問題なく操作できそうな気がします。)継続的に補正する場合や正確な補正量を決めたい場合は、フィルム感度ダイヤルを使う方がよいでしょう。
●長時間露光
 一部のカメラを除き、一秒を超える長時間露光をマニュアルで行なうときはバルブを使い、撮影者が計時しなければなりませんが、このカメラでは16秒までカメラ側が計時してくれます。まず、シャッターダイヤルを「B」にします。次に、シャッターダイヤルの根元正面側に出ているレバーを中心軸に向かって押し込みながら回します。巻き上げレバーの指当てが収まる辺に2〜16までの数字があるので、使いたい秒数に赤マークを合わせます。
 これらの数字のところにクリックはありませんが、選べる露光時間は書いてある数字のみで、中間の露光時間は選べません。
 シャッターダイヤルを「B」にしないとこのレバーは動かせず、このレバーを元に戻さないとシャッターダイヤルを「B」から動かせない構造になっています。
●バッテリーチェック
 本体左肩にバッテリーチェック用レバーが付いています。これを下げると、電池がOKなら赤い部分が光ります。これは、XEと同じだったように記憶しています。
●プレビューとミラーアップ
 エプロン部右下にはプレビュー/ミラーアップのためのボタンがあります。普通のカメラですと、押し込んでプレビューになりますが、XKの場合は押し込むとボタンが飛び出してきて、この状態でプレビューが見られるようになります。
 さらにこのボタンをつまんで回し、赤い指標を合わせると、ミラーアップさせることができます。
 用が済んだらこのボタンを押し込むと、ミラーアップと絞り込みが解除されます。
●シンクロ
 シンクロターミナルがエプロン部左下にありますが、時代を反映してXとFPを選択できるようになっています。その切り替えレバーが、OM-1のミラーアップレバーとか巻き戻しロック解除レバーなどとよく似ています。ただそれだけです。
●ボディ底
 底蓋には装填されているフィルムの種類、コマ数をセットできるようなダイヤルがありますが、これはもちろん内部とは全く連動していません。
   

使ってみて

 ミノルタのMFカメラでは唯一、1/2000が使えるカメラですが、この個体を実際に使ってみますと、どうも1/2000秒は使えないようです。1/2000秒に達していないならまだよいのですが、スリット幅が安定していないような写りで、画面の明るさにむらが出てしまいます。
 各部ともかっちりした作りで、裏蓋の剛性も高く、さすがプロ用という使用感です。重い、頭でっかち、露出計の反応が遅い、などの弱点はありますが、使う楽しみが十分得られるカメラだと思います。

2003.06.30.大幅変更