コンパクト蛇腹カメラ用ストラップ

  数十年前には主流であった蛇腹カメラの特徴として、蛇腹をたたむと非常にコンパクトになるという点があります。35mm判の蛇腹カメラならジーンズのポケットにも入るくらいのものもありますが、蓋を開いて蛇腹を引き出した臨戦態勢においては、逆にまったくコンパクトではなくなってしまうという特徴があります。この欠点も、首から下げるということができればかなり緩和されるのですが、Retina IとかVITO 〜VITO IIaなどのカメラですと吊り輪がないためにストラップを取り付けることができません。専用ケースがあればいいのですが、なかなか手に入りにくいので、現実には1.蛇腹を伸ばしたまま手に持ち続けるか、2.いちいちたたんでバッグに入れるか、あるいは3.三脚穴にねじ込む市販ストラップを使うなどの方法をとることになると考えられます。

 しかし、1.はやってみるとわかりますが、かなりじゃまです。2.もかなりうっとうしいです。3.はだいぶ楽になりますが、片手がふさがりますので、撮影中にトイレに行きたくなったときなどは困ります。ここでお金とコネまたは才能がある人は、専用皮ケースを作らせたり、厚手のビニールシートを使ってケースを作ったりするわけですが、そこまで凝り性でない私は、もっと簡単な方法で何とかならないものか考えました。

 その結果が、写真右上の手作りストラップセットです。ひもはホームセンターで売っているもの(¥30/m)を使用、L形の金具はカー用品店やホームセンターで売っている、フォグランプなどを取り付けるための汎用ブラケットです。これをカメラに合わせてL字に曲げます。内側に貼ってあるのはラバー製のすきま風防止テープで、傷防止・ゆるみ防止の役目を担っています。右下の黒くて丸いものは、本来の目的がなんだったか忘れてしまいましたが、市販されているアクセサリーで、カメラとブラケットの固定に使います。これは、もう使わないカメラケースから摘出しても代用できますが、カメラケースの厚み分だけ無用の空間ができてしまうので、あまりよろしくありません。

 これらを実際にカメラに取り付けてみたのが右下の写真です。縦吊りになりますので、首から下げて歩いても安定しており、なかなか調子がよろしいです。VITO IIに取り付けた場合はブラケット短辺と本体の間隔が狭いので、このまま裏蓋を開けることができないのですが、Retinaに取り付けた場合は逆に間隔が広くなりますので、フィルム交換も容易です。現段階では試作品の位置づけですので、今後は両者に最適な位置に穴を明けたブラケットを作りたいと考えています。

  ということで、自作自演的独断による本件のとほほ度判定は・・・

とほほ度 ★★☆☆☆
実用度 ★★★★☆

 初回にしては、ちょっととほほ度が低かったような気がします。次回はがんばります。