Sonnar  3,5/100

出会い

  最初にこのレンズの現物を見たのは、1997年ころのアメリカはインディアナ州のカメラ屋でした。価格ははっきり覚えていませんが、確か$400前後だったと思います。手の届く金額でしたが、3.5という開放値のせいで結局購入には至らず、その後も実物はおろか作例を見た記憶もほとんどありませんでした。

 そんなレンズが再び目の前に現れたのは、所属する写真クラブの例会でした。例会で出された作品は、某クラブ員が東南アジアへ撮影旅行に行ったときのものでしたが、作品自体もさることながら妙に抜けのよい写りに惹かれ、レンズは何かと聞いたらSonnar 3,5/100だということ。今までみじんもなかったこのレンズへの興味が、沸々と湧いてきたのでした。

 でも、その後このレンズに出会う機会がなく、入手できたのはそれから3年くらい後になってからです。

使ってみて

 やっぱり、廉価版というか、普及版の位置付けなのでしょう。絞りリングの文字が印刷だったり、プラスティックを多用しているため、やや質感に劣る部分があります。その代わり軽いので、167MTなどにつけてスナップ撮影するには申し分ないですね。最短撮影距離が1mというのは長いですが、コンパクトさを犠牲にするよりはましかもしれません。

写りは

 写真クラブの例会で見た作品の印象が強いのですが、自分で使ってみると確かに抜けは良さそうなものの、ハイライトが飛び気味なのではないかという気がします。期待が大きすぎたのかもしれません。開放でも問題なくシャープで、絞ってもあまり変化がありません。よく写ると思いますが、それ以上ではないという感想を持ちました。個体差もあるかもしれません。
 でも、軽いのでスナップには最適ではないでしょうか?

作例
     


      

2007.05.19.