このレンズについて
以前マミヤのページで紹介した、ZE+SEKOR EF 50/1.4におまけで付いてきた(抱き合わせ販売された)ズームレンズです。一番前の群の周囲に少しのバル切れがあり、真ん中あたりのレンズが汚れているもので、本当はほしくなかったのですがやむを得ず引き取ったという、かわいそうなレンズです。発売当時の定価は78000円だったらしく、ミラクルマウントレンズとしてはかなり高価な部類に入るといえます。
開放値はズーム全域で3.8固定で最短撮影距離は約1.2mです。簡易マクロとまではいきませんが、そこそこ被写体に近寄ることができます。
マウント部から先端に行くに従って徐々に太くなり、フィルター枠のあたりでまた細くなるというデザインで、個人的には太いまま終わってくれたらもっとかっこよかったのに、と思います。しかし、ズームリング、ピントリングのローレットは成形樹脂ではなく、ゴムの帯を巻いてありますし、銘板はてかてかのプラステックではなく鏡銅と同じく金属で作ってあるので、それなりにマミヤの気合いが入ったレンズと思われます。
使ってみて
ヤシコンのVS80-200と比べても、全長は若干短いものの直径は上回り、重量もほぼ同じというサイズですので、ZEなどの軽量カメラに取り付けますとかなりアンバランスです。これに加えてピントリングが先端の方にあるので、実際のフォーカシング場面ではついついズームリングを回してしまいます。これはちょっと使いにくい点です。ズーミングにより全長が変化しないのはよいのですが。
しかし、これは手持ち撮影の場合の話でして、三脚に据える場合はそれほど問題になりません。実際、200mmともなりますと私の技術では手ぶれの問題があります。高感度フィルム使用などでシャッター速度を稼ぎ、写真のぶれは緩和できたとしても、自分の揺れによりピント合わせがつらくなるのは手持ち撮影では避けられません。まともな写真を撮ろうと思ったら三脚使用が前提となるため、上記の問題も自ずと解決することになります。
写りについて
最初の先入観では、開放ではぼわぼわだろうと思っていましたが、実際にはそんなことはなくて、開放でも思った以上にシャープでコントラストが高いものでした。反逆光のような場面では、バル切れや汚れの影響でフレアが出てもおかしくないと思うのですが、今のところは見られません。一応フードを装着して緩和を図っていますが、焦点距離にあわせてフードを変えることは事用上不可能に近いので、長焦点側では力不足のフードに甘んじなければなりません。
2002.09.22.
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