MAMIYA -SEKOR MACRO E 1:3.5 f=50mm

このレンズについて

 マミヤ ミラクルマウントのマクロレンズです。焦点距離50mmで開放値がF3.5、単体では撮影倍率1/2倍というスペックは、割と一般的なものです。他の同マウント標準レンズに比べると、繰り出し量が増える関係があるのかしっかりした作りになっており、手に持ってみると意外にずっしりした感じがします。マクロレンズとしてはけっこうコンパクトかなーと思っていましたが、小型軽量で有名なオリンパスのZUIKO 50/3.5 と比べると、全長はほぼ同じものの外径が4mmほど太くなっています。4mmというのはわずかな数字に思えますが、見た目の違いはもっとあるように感じます。

 購入時付いてきた元箱を見ますと、オートマクロスぺーサー(等倍撮影用アダプター)とのセットで販売されていたようです。レンズ単体での販売もあったかもしれませんが、それは今のところ不明です。

使ってみて

 ちょっと暗めの開放値のため、ZEのファインダーではスプリットやマイクロプリズムが翳りがちです。ピントあわせはマット部分で行なうことになりますが、マット面のキレは思ったよりよく、ピント合わせは1/2倍でも比較的楽なほうだと思います。スペーサーをつけて等倍ちかくで撮影する場合は、明るい被写体ならばなんとかなりますが、さすがに山がわかりにくくなってきます。

写りについて

 ある掲示板でこのレンズはよく写るという話を目にしていたので、私もある程度期待を持って試写したのですが、その結果は期待を上回るものでした。開放でもコントラストの低下はわずかで、スペーサーを使用した等倍付近の撮影でも十分な写りを見せてくれます。絞れば全然問題なし。開放での写りについては、同じ被写体をCarl ZeissのS-Planar 60/2.8でも撮って比べてみたのですが、ピントが合ったところの先鋭度に関してだけを比べるなら、明らかにセコールマクロが上回っていました。ただし、中途半端な絞り方だと、五枚の絞り羽根による五角形がやけに目立つのがかなり残念です。六角形だと多少いびつでも気にならないのに、五角形だと(正五角形でも)妙に気になるのは私だけでしょうか。

SEKOR EF 50/1.4に加えてこのレンズも(絞りの問題を考慮しても)手放せないレンズとなりました。

2002.09.30.


作例