このカメラについて
ヤシカが京セラに吸収される前、カールツァイスと提携してポルシェデザインで作ったのがこのカメラです。壊れやすいことで有名ですが、壊れたらそれまで、という気持ちで隣町の中古カメラ店で購入しました。修理した店主により皮が茶色のものに貼り替えられています。写真ではわからないですが、あまりうまい仕上げではありません(^_^;
幸いにも、これまで一度のトラブルもなく動いています。
電源スイッチがなく、巻き上げてあるといつでもシャッターが落ちる、シャッターのストロークも短い、露出の確認は前面のスイッチで行う、カメラ名の由来となっているリアルタイムシステムは個人的にはとても馴染みやすいと思います。RTS
IIの電源スイッチが鬱陶しく思うくらいです。
スペック的には売りとなるポイントが少ない(最高速度が1/2000秒であることくらい?)感じがしますが、使い勝手の面で大変優れていると思うのは、巻き戻し系です。通常、巻き戻しクランクはスプールの軸と直結されており、フィルムの巻き上げと連動して回転します。縦位置で撮影していると左手の平が巻き戻しクランクに当たっているときが多く、巻き上げが滞ることがあります。ワインダー等を装着していたら、手も痛いし、機械にもストレスがかかるでしょう。RTS,
RTS IIは、クランクを畳むとスプール軸との連結が切れ、巻き上げの時もクランクが回転しなくなります。それから、巻き戻し時のクランクの回転トルクが低くて回しやすいのです。これは、クランクの長さに理由があるのですが、使っていて毎回感心する点です。(参考データ:
クランク長=スプール中心からクランクつまみ中心までの長さがRTSは24mm、OM-2は22mm、X-700やSPFは18mm)
137や139、159、S2などの機種がどうかは未確認です。
それから、通常の使用時に巻き上げクランクとスプール軸の連結が切れる機種はほかにもありまして、たとえばコニカのオートレフレックスなどがそうです。ただし、この場合は左手との干渉がゼロではなく、クランク長が15mmと短い上に特殊な構造をしている(クランク軸とスプール軸の間に別のギアが入っている)ため、巻き戻し感は最悪の部類に入ります。
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