PERKEO II

このカメラについて

 ベルケオシリーズは120フィルムを使用する6x6判カメラです。戦前にもペルケオという名前のベビー判カメラがありましたが、それはとりあえず含めないことにしますと、I,II,Eの3機種がありますが、Iはベビーベッサと呼ばれていた機種の後継、IIはベッサ66の後継機種、そしてEはIに非連動距離計を組み込んだものです。Iは二重露光防止機構は内蔵しているものの、IIのような自動巻止め機構やフィルムカウンターは持っていません。
 写真のベルケオIIは、ピント合わせは目測ですが、カウンターや自動巻き止め/多重露光防止機構がついているため、気楽に撮影することができます。ペルケオとは、小人を意味する言葉が語源だそうで、その通り折り畳んだ状態ではかなりコンパクトになり、ブローニーフィルムを使用するカメラとは思えない大きさですが、撮影可能状態ではレンズの焦点距離が80mmということもあり、蛇腹がかなり長くなるので、携帯性が悪くなります。吊り下げ用のアイレットは付いていませんので、ケースが必須ですが、不幸なことにケースは付属していませんでした。この点はVITO IIも同様でして、試写以外の目的ではなかなか持ち出す気になれない理由の一つになっています。

写りは

レンズはカラースコパー80mm/3.5がついています。カラースコパーというとシャープで高コントラストなレンズという評判ですが、この個体に関して言えば、どちらかというと柔らかい写りのように思います。フィルムサイズが違うため、35mm版とは違う性格付けがされているのかもしれません。
 下の白黒の作例は、アグファのSCALAで撮ったものですが、いい雰囲気が出ていると思います。
 また、レンズ部分だけ取り外して、35mmカメラに装着して撮影したことがあります。作例が行方不明なのですが、見つけたらまた載せたいと思います。

作例