オリンパスのOM-1になぜEOSのレンズが使えないのか? 疑問に思ったことはありませんか?
使えない理由はいくつかあります。レンズを固定する爪の寸法・形状が違うため、物理的に取り付けできないというのがひとつ。そして、フィルム面に像を結ぶ時のフィルム面とレンズの基準位置(フランジバック)がメーカーごとに違うため、もし取り付けできてもピントが合わないというのがひとつ。EOSのレンズは絞りが電気制御であるため、OM-1では制御できないのがひとつ。大まかに言えば、だいたいこの3点がマウント形式の違うレンズとカメラを組み合わせできない理由です。
ここで、考え方を逆にしてみましょう。マウントの形が違っても、アダプターを作るなどしてやれば取り付けが出来る組み合わせがあるはずです。また、フランジバックが違っても、取り付けるレンズのフランジバックのほうが長い場合はその間をなんとかつないでやればピントは合うはずです。逆にレンズのフランジバックが短い場合は遠いところにピントが合わなくなりますが、近接専用と割り切れば使えないことはありません。さらに、絞りが制御できない場合は制御しないと割り切れば使えるのです。
こう考えると、目の前の霧が晴れてくるような感じがしませんか? マウントの形状やフランジバックの違いをアダプターで吸収できるような特殊な組み合わせは、すでに各メーカーや業者がそのアダプターを発売しているのでここでは触れません。このページではそういう専用アダプターではなく、いろいろなものを組み合わせてこんなレンズをこんな風にしてこのカメラに取り付けて、実際に写真を撮っているという例を紹介します。触発されて新たな道に踏み込むも良し、ばかげていると一笑に付すも良し、それは読者のみなさんにお任せします。
変造例
Kern Yvar 150/4
Kern Macro-Yvar 150/3.3
Voigtlander Heliar 13.5cm/4.5
Voigtlander Heliar 15cm/4.5
Kodak 単玉レンズ
Kern Yvar 75/2.8
WOLLENSAK 127MM f/4.5 ENLARGING RAPTAR
WOLLENSAK 75MM f/4.5 ENLARGING RAPTAR
Kern Yvar 100/3.3
Voigtlander Color Skopar 1:3,5/50 (VITESSA)
Rodenstock Ysaron 1:4,5 f=210mm
Rodenstock Apo-Gerogon 1:9 f=210mm
WOLLENSAK 4"(101MM) f/5.6 ENLARGING PRO RAPTAR
Steinheil Cassar 1:3.5 75mm
|