Rodenstock Retina-Heligon C f:4/35mm
このレンズについて
レチナのIIc/IIIcシリーズおよびレチナレフレックス初代に装着できる35mm
f:4の前群です。使い方の注意点などは35mm f:5.6とほとんど同じですので、そちらもご覧ください。 f:5.6の前群とは明るさ1段しか違いませんが、直径・全長とも約2倍の大きさになります。かなり大きいです。 f:5.6の前群をレチナレフレックス初代に装着した時は、ちゃんとファインダーの真ん中を覗かないとスプリットイメージが翳ることがあり、マットの部分もほとんどピントが合って見える状態ですが、f:4を装着するとスプリットイメージの翳りはなく、マット面のボケもはっきり見えるため、大きいという点を除けば、撮影のしやすさでは5.6より優れていると思います。 |
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この前群は左の写真のケースに入っていました。このケースは透明部分と黒い部分、それから白い部分に分割できます。おもしろいのは、この黒い部分がそのままレンズフードになるということです。 |
右の写真が黒い部分をレンズに装着してみたところです。単なるかぶせ式ですので、結合力が弱く、落下に注意が必要です。 この前群のフード取り付け部は、80mmの前群と同じ直径なので、80mmにも使えます。当然全長が足りませんが、それを補うための延長フードが用意されていたようです。残念なことに、私は実物を見たことがありません。 50mm用のコンパートメントケースといい、レチナのアクセサリーにはおもしろいものがあるものです。 |
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キャップの頭とベース部分の裏側に、同じピッチのねじが切ってあるため、同じケースが複数あれば、それらを縦に結合することができます。また、フード使用時、ばらばらになった蓋とベース部をひとつにまとめておくこともできます。 |
レチナ前群のケースには右の写真のような、「単なる」ケースも存在します。これは上述のような使い方はできません。 | ![]() |
写りは f:5.6より無理があるはずという予測に反して、けっこうよく写っていました。開放でもコントラストはしっかりしているし、甘さもありません。f:5.6との使い分けが難しいですね。 |