G.ZUIKO AUTO-S 1:1,4  f=50mm

このレンズについて

 50mmのf1.4といえば標準レンズの基本的スペックで、だいたいどのメーカーもラインナップしているレンズですが、ズイコーだけはこのスペックがとうの昔に現行品でなくなっています。まあ、もうじきズイコーレンズすべてが現行品でなくなるんですが・・・(2002年1月にオリンパスはOMシステムの販売終了を発表しました。何本かのレンズ、アクセサリーは2003/3まで販売が継続されますが、それ以降は完全に販売が終了し、OMシステムは名実共にクラカメへの道を歩み始めます)。
 このレンズも古くから登場しているので、モノコートのG.ZUIKOからマルチコートされたものまで、バリエーションがあるのですが、今回の作例はすべてG.ZUIKOによるものです。このレンズの評価自体があまり聞かれないのですが、たまに聞く評判はよいとは言えないものがあります。よくない評判は主に開放の甘さについてのようですが、それはこのレンズの味として受け入れるとしても、ピント合わせしにくい原因の一つとなっているようで、こちらのほうが気になります。
 結局最後までラインナップに残った50mm f1.8のコンパクトさに対し、ほんの少し大きいだけのサイズですが、前玉後玉の大きさはずいぶん違い、やはりf1.4の貫禄は十分あります。

※ G.ZUIKOなど、モノコート時代のズイコーレンズは最初にD〜Hのアルファベットが付いていますが、これはレンズエレメントの枚数を表します。たとえばDは4番目のアルファベットですから、D.ZUIKOと書いてあれば4枚構成のレンズというこがわかります。ただし、何群構成かはわかりません。
これに対して、ミノルタのROKKOR銘レンズはエレメントの枚数・群数がわかるようになっています。たとえばMC ROKKOR-PF 50/1.4は、P(PENTA:5の意味)が群数を、F(アルファベット順で6番目)がエレメント数を表しますので5群6枚構成ということになります。

写りは

 写りの方は、開放では確かに甘さ、ハロの多さを感じますが、F2.8になると十分しっかりしてくると思います。基本的にはズイコーらしいハイコントラストな写りで、ぱっと見はシャープに見えますが、暗部がつぶれ気味、ハイライト部が飛び気味の傾向を持っていると思います。

作例
          

2002.04.18.