このレンズについて
ドイツのミュンヘンにあったシュタインハイルが製作したレンズです。名前から想像がつく通り3枚玉です。写真のレンズはCマウントのシネ用レンズで、先端部を取り外してペンタックスのM42ボディキャップに明けた穴にねじ込んであります。
シネ用の他に35mmカメラにもCassarの名前が付いたレンズが使われていて、以前はExakta
マウントの40mm 1:3.5だったかを持っていたことがありましたが、だいぶ前に処分してしまいました。
このレンズは前玉回転式でピントリングが鏡胴先端にあるため、先端部分だけをとりあえず取り付けられればピント合わせもできますが、今回は単なる中間リングではなくヘリコイドチューブを付けて、さらにAXに装着して撮影しました。前玉を一杯に繰り出し、ヘリコイドも一番伸ばしてAXのマクロモードにするとかなり寄れそうな気がしますが、やってみると50cmくらいまでしか近寄れません。十分かもしれませんが。
使ってみて
AFが使えるということでAXに取り付けましたが、見た目は非常にアンバランスです。天狗のお面のようです。しかし、非常に軽量ですので、持ったまま歩き回っても右手への負担はあまり大きくありません。
先端にはφ29mmくらいのネジが切ってありますが、そんなネジのフードはないので、コニフードをあてがってみましたらジャストフィットでした。長さは足りないかもしれませんが、十分でしょう。
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大柄なボディに細く突き出た姿は天狗の鼻のようだ。 |
コニフードがぴったり。 |
写りは
可もなく不可もなしと言ったところでしょうか。開放ではシャープという感じではないのですが、絞っても全く変わりません。コントラストも開放からほどよくあり、絞っても変わりません。被写界深度が変わるだけです。画面周辺部も、Yvar75mmの像面湾曲みたいな特徴があるとおもしろかったのですが、破綻が感じられません。おもしろくないといえばおもしろくないですが、一度ポートレートで使って、大きく伸ばしてみたいという衝動に駆られています。
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