Canon
OM10のあと、遠ざかっていた写真に戻ってきたきっかけは、会社の先輩から譲り受けたEOS10でした。「試しに使ってみて気に入ったら買ってくれ」ということで、しばらく使ってみたのですが、確かにOM10よりはちゃんと撮れていると思いました。そこで買うことにしたのです。ボディと同時にEF24/2.8,EF100−300,EF28−70,EZ300なども譲ってもらい、近所のカメラ屋で中古レンズなどを買い集め始め、EOSシステムが充実して行くかに見えました。 私はここで、押し入れに眠るOM10を思い出したのです。十数年ぶりにケースから取り出されたOM10は、レンズ共々昔のままで私と再会しました。カビ、さびなどいっさい発生していなかったのです。これはとても幸運なことでした。EOSとは全く違う手触りと操作感に、何かが芽生えてくるのを感じました。そして久々に撮影した結果を見て、決してカメラが悪いわけではなかったことを知ったのでした。EOSシステムの拡充はこの時点で縮小へと向かい始め、今ではボディ2台とレンズ4本だけが細々と生きながらえています。 OM10の再評価に伴い、私の目は未来ではなく過去に向かうようになりました。ZUIKOレンズやOMボディは価格が手頃だったこともあり、どんどんその数を増やしていきました。このころはアメリカ出張がある仕事をしていたため、日本の地方都市ではなかなかお目にかかれないカメラにも遭遇し、そちらにも惹かれるようになっていきます。 SLR BODIES LENSES New FD 100mm 1:2 |