このレンズについて
ご存じの方も多いと思いますが、2002年2月にコンタックス70周年記念?としてモニターキャンペーンというのが実施され、G用のBiogon
21mm, Hologon 16mm, 一眼レフ用Mirotar 500mm, Mutarなどが定価の75%引きという目(耳)を疑うような価格で限定販売されました。一応、400字以内の感想文と作例ひとつを提出する義務があるのですが、果たしてどれだけの人が提出するのでしょうか。
このページで紹介するのは、そのキャンペーンで入手したものです。Gの内蔵ファインダーは、広角側は28mmまでしか対応していないので、21mmを使うには外付けファインダーが必要です。もちろん、標準で付属しています。このファインダー、見た目は悪くないのですが、覗いてみると周辺部の歪曲が目立ち、水平や平行を出しにくいように感じます。Hologon16mm用はよいらしいのですが、残念ながら覗いたことがありません。
Biogon21mmはかつて、Contarex用としても存在していました。開放値は4.5でしたので、まったく同じ光学系ではないのですが、一眼レフ用でありながら撮ろうとするものが見えるという一眼レフ最大のメリットを生かせないもので、使い勝手は距離計連動機と変わらないものでした。バックフォーカスが短い(後玉が飛び出している)ため、ミラーアップして装着しなければならず、外付けファインダーが必要になるからです。測距も目測になってしまいます。その点、GシリーズはAFですので多少は気が楽かもしれませんが、21mmという焦点距離でもピントを外すとぼけますので、内蔵ファインダーでしっかり測距してから外付けファインダーでフレーミングするか、あるいは割り切って思い切り絞り、外付けファインダーのみを使用するか、どちらかになると思います。
ただ、前者のような使い方ですと、内蔵ファインダーで測距したあと、外付けファインダーでフレーミングしてレリーズするまで、ずっとシャッターボタンを半押しにしていなければならず、間違えてレリーズしたりレンズが戻ってしまったりすることがあります。まあこの辺は、慣れで解決できることかもしれません。
写りは
アガリをざーっと見て気が付くのは、四隅の減光が目立つことです。しかも、絞ってもほとんど変わらないように見えます。知り合いにホロゴンの作例を見せてもらいましたが、こちらは思ったほど四隅が暗くならないのと対照的です。先入観では、ホロゴンの方が周辺の落ちがはげしいと思いこんでいたのですが。
それから、21mmともなると、四隅はかなり引っ張られるはずなのですが、そういう歪曲があまり目立ちません。この辺は、個人的には高く評価したいところです。
それから、開放から十分なコントラストと解像度で、絞っても被写界深度が変わるだけで画質に大きな変化がありません。おもしろくないという意見もあるでしょうが、これはこれでよいのではないでしょうか。ビューファインダーで超広角ですから、フレーミングは大変ですが、今後使い込んでみたいと思います。
2002.03.11.
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