Angenieux F.28 1:3.5 TYPE R11
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アンジェニューとは 映画用レンズで有名な、フランスの光学機器メーカーです。35mmスティルカメラ用レンズとしては、exaktaマウントの物をよく見かけます。その他、アルパマウント、M42マウント、アリフレックスマウントなどがありますが、exaktaマウントものに比べると、ずいぶん高価になります。プラスティック鏡胴のOMやニコン、ミノルタマウントのズームレンズも時々見かけますが、本当にアンジェニュー製かどうかはわかりません。 このレンズは アンジェニュー社が発売した、初のレトロフォーカスタイプの広角レンズです。これはEXAKTAマウントですが、M42とかアルパマウントもあります。レトロフォーカスとは、もともとアンジェニューの商標ですが、このタイプのレンズの総称にも使われています。絞りはマニュアル(写真のタイプ)からプリセット、オートと進化していきます。オートといっても、カメラとマウントを介して連動するのではなく、レリーズボタンと連動する比較的原始的なもので、アルパおよびEXAKTAマウントのみで採用されているオートです。 写りは・・・ 最初期のレトロフォーカス型広角レンズであり、現代のレンズの性能と比較したら数値的には劣るでしょうが、現代レンズにはない雰囲気の写真が得られます。絞り込んでいくとボケは小さくなっていくのはわかりますが、被写界深度が深くなるという印象はありません。カリカリの広角レンズに飽きたら、このレンズに戻ってくるといいかもしれません。 使ってみて 広角で開放値が暗く、あまりシャープな写りではないためか、ピント合わせをしにくいと思います。また、回転ヘリコイドで絞りリングもヘリコイドと共に回転するため、絞りリング外周に3組の目盛りが書いてあります。やっとピント合わせをして絞りをいじったらヘリコイドが動いてしまった、という失敗もしやすい構造です。 |